ダイエット用のドッグフードの概念が変りつつあります

実は日本で暮らす犬の半数以上が肥満もしくは肥満気味に分類されるそうです。室内生活では、つい運動が不足してしまう上に、ドッグフードの高品質化で栄養状態が良いこともその理由でしょう。
肥満対策には、ダイエット用ドッグフードの利用が常識とされていましたが、ここ数年でこのダイエット用ドッグフードの概念が大きく変わってきています。

「ダイエットだから肉、魚は不要」論は、もう古い

これまでのダイエット用ドッグフードといえば、肉や魚といった動物性タンパク質を使用せず、穀類のみで製造し、摂取カロリーを最低限に抑えるという手法が一般的でした。一般成犬用と比較するとカロリーが半分近くに低くなるので、同量を与えてもダイエット効果が期待出来ると考えられていたからです。
しかし、このような食事内容は

  • 穀類によるアレルギーの発症
  • 必須栄養素が接取出来ていない事
  • ダイエットが一時的ではなく長期的に継続さ/li>

から犬本来の食性に合っていないのではとされ、ドッグフードの高品質化を追求するメーカーによって改善が進みました。これまで市販されてきたダイエット用ドッグフードは、肉や魚といった動物性タンパク質を配合しない事で、原材料コストを大幅に削減出来ているにも関わらず、店頭販売価格は一般成犬用製品より高額になるというアンバランスも起きていました。
この問題は、動物病院が処方する療法食でも同様で、動物性タンパク質を配合せずに、トウモロコシや大豆を主原料とする製品が当然のこととして処方されていたのです。

犬は体形に関わらず、いつでも空腹状態

ダイエットを成功させるには、接取カロリーを減らす事が何より確実な方法です。その為には、日々食べている食事をまずは10%量減らす事から始めましょう。2週間~一月ほどで体重減少がみられたら、そのまま継続します。体重減少が見られない場合は、減らす量を15%に増量し継続します。
このように食事量を減らすと、犬がかわいそう、お腹を空かせているように見えると感じる事もありますが、そもそも犬の脳には満腹中枢という機能が備わっていないので、どんなに大量に食事を与えても満腹になる事がありません。つまり食事の量を減らしたから空腹なのではなく、脳の仕組みで常に空腹なのです。
このように脳の仕組みが理解出来ると、愛犬のダイエットは感情論ではなく、健康第一と考え取り組む事が出来るようになるでしょう。